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令和6年(2024)夏季展
「神仏と茶の湯
―茶席に見られる墨蹟・仏画と茶道具―」
「茶禅一味」という言葉で表されるように、茶の湯は禅宗と密接に関わりながら展開しました。
禅僧の墨蹟は最も重要な茶道具とされ、江戸時代には自ら茶会を行う禅僧が増えます。禅語にゆかりある茶道具の銘がつけられることも多く、禅は茶人達の思想の支柱とされ続けてきました。
しかし一方で、住吉大社が蒔絵で描かれた平棗や、大黒天に由来する銘を持つ裏千家8代又玄斎一燈手捏ねの茶碗「大黒」などの、神道や民間信仰の七福神にまつわる文様や銘をもつ茶道具も江戸時代を通してみられます。茶人達が禅を第一としながらも、神仏に関係する道具も柔軟に取り込んでいたことがわかります。
茶の湯の創成期から続いた禅との強固な繋がりに変化をもたらしたのは、近代数寄者たちです。それまでは茶席に用いられなかった仏画や仏具が茶道具として取り入れられ、茶の湯の様相を一変させました。この流れは益田鈍翁によってリードされ、1936年(昭和11年)に鈍翁が行った「天平時代の茶会」などにも代表されます。宗教的意味付けから離れ、美術的視点でもって持ち込まれた仏教美術は、茶席で新たな役割が加えられ、その後の茶の湯の在り方に大きな影響を与えました。
本展では、禅宗のほか神仏と関わりを持つ茶道具を取り上げ、鎌倉時代の重要文化財「春日宮曼荼羅図」観舜筆や、青銅経筒花入など約40点の作品を陳列します。
会期 | 令和6年(2024)7月2日(火)~ 8月4日(日) |
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青貝心経香合
江戸時代
三玄院刷毛目茶碗 仁清
江戸時代
朱盃 酒井抱一下絵 江戸時代
主な展示品 |
春日宮曼荼羅図 観舜筆 鎌倉時代 釈迦三尊十六善神像 鎌倉時代 千手観音法衣束帯二小像 室町時代 黒茶碗 銘「大黒」 又玄斎一燈作 茶杓 銘「牛の子に」 如心斎作 北野三十本の内 |
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※予告なく展示作品が変更になる場合があります。