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わび茶のすがた
-江戸時代後期の千家と大名の茶-
江戸時代中期を過ぎると、茶の湯は日本各地に普及をとげます。このころには茶を嗜む人口が増え、教養として定着していきました。多様化・大衆化しはじめた茶の湯に対して警鐘を鳴らしたのは、表千家七代・如心斎宗左です。
如心斎は増大する茶道人口に対応するために広間での稽古を取り入れ、弟の裏千家八代・又玄斎宗室(一燈)らとともに七事式を制定し家元制度の基を築いたばかりでなく、千家伝来の道具の整理をし、利休の茶を作法として整えました。天明八年の大火によって大きな被害を受けるも、千家は祖である利休の二百回忌の茶会を催すなど、ただちに復興にかかります。この後の千家代々も、時代に即応しながら利休の茶道を継承していきました。
また千家の活動が活発になるにつれて、好み物の制作にあたる十職の職家が確立しはじめます。土風炉制作をもっぱらとしていた西村家が本格的に茶陶を始め、十一代・保全が紀州徳川治宝より「河濱支流」の金印と「永樂」の銀印を賜ったのもこの頃のことです。
本展は、湯木美術館のコレクションにおける三千家ゆかりの品々から、江戸時代後期の千家の茶道を考えるこころみです。松平不昧ら同時期の大名茶人の茶道具とあわせてご紹介し、千家中興の祖ともいうべき如心斎や又玄斎と以降の千家のわび茶のすがたに迫ります。
会期 | 平成29年1月7日(土)~3月29日(水) 前期:1月7日(土)~2月19日(日) 後期:2月21日(火)~3月29日(水) |
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主な展示品 |
松平不昧作 竹尺八花入 【前期】 左入作 黒茶碗 銘小猿 一燈宗室作 黒茶碗 銘人丸 保全作 鶏之絵茶碗 手付瓢炭斗 吸江斎直書 松平不昧筆 待合掛板 |
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※期間中、一部展示替えがあります。
※都合により出品作品が変更になることがあります。